
奥秩父に聳える岩稜 赤岩岳
赤岩岳は、両神山から西に伸びる険悪な赤岩尾根上の埼玉県と群馬県の県境にまたがる標高1570 mの山で、 赤い岩壁を押し立てている岩山は迫力のある山容をしています。
埼玉県側の麓には武田信玄の金鉱に端を発するニッチツ鉱山があり、当時は採掘した鉱石は人馬の背で赤岩峠を越えて群馬県側へ搬出されていました。
春には登山道から山頂まで、山の至る所でアカヤシオが咲き、登山道や山頂を華やかに彩ります。
赤岩峠を挟んだ反対側に、こちらも聳え立つ岩山の大ナゲシがあり、岩登り好きの登山者は赤岩岳とセットで岩峰登りを楽しんでいます。

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ニッチツ鉱山の廃墟と赤岩峠

赤岩岳の西の鞍部にある赤岩峠は、かつて金山鉱山の生活物資の運搬ルートとして多くの人が行き交いました。
昭和30年前後には中津川最源流の山奥に人口二千人以上の町が出現し、谷間には段々畑ならぬ段々長屋が立ち並び、小中学校ができるほど繁栄しましたが、昭和60年には廃校となり、今ではニッチツ鉱山の廃屋群が残されて、廃墟マニアの人気スポットとなっています。
赤岩岳の山頂

赤岩岳からは目の前に大パノラマが広がり、八ヶ岳や浅間山、奥秩父や西上州山域の絶景を楽しむことができます。
また、春には登山道だけでなく、山頂にもアカヤシオが咲き誇ります。

赤岩岳と一緒に登られることの多い大ナゲシから浅間山までの西上州の山並みは圧巻です。



山名の由来
山頂直下の岩稜帯に赤い岩石が堆積していることが由来と言われています。
赤岩岳の登山コース
廃墟となっているニッチツ鉱山旧社宅からスタートします。
(車は社宅前の林道路駐スペースに10台程駐車出来ます。)
急登を約1時間登り、赤岩峠に出たら尾根を右に進みます。
正面に現れる岩稜は直登ルートを避けて左の巻道から進み、ルンゼを登ると北稜のコルに出ます。
コルから急な岩稜を登れば目の前には大ナゲシと西上州の絶景が広がります。
樹林帯に入って更に登ると赤岩岳山頂に至ります。
- 10m程の崖に近い岩稜を登り下りします。3点支持で気を付けて通過しましょう。
- 岩場は必要に応じてヘルメットを着用しましょう。
- ルンゼを登る道はガレ場があります。複数で登り下りする際には、落石に注意してください。

標準コースタイムと難易度
4時間45分| 難易度★★★☆☆
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