二子山の特徴
二子山は小鹿野町にある標高1165.6mの山で、西岳と東岳の二つの巨大な石灰岩の塊が聳える双耳峰です。
険しい登山道は埼玉県内でも屈指の難コースとして知られ、上級者向けの山としてスリリングな岩場や鎖場、稜線歩きが人気があります。
また、オリンピック種目のスポーツクライミングで解説をされていたプロクライマーの平山ユージさんが、小鹿野町の町おこしとしてロッククライミングの聖地に開拓した山で、今では多くのロッククライマーが岩登りを楽しんでいます。
東岳と西岳の分岐点にある股峠にはカタクリやイチリンソウが咲く、花の名所としても知られています。
二子山の登山記事はこちらです👇
別名「奥秩父のジャンダルム」「クレイジーマウンテン」
二子山は、これまでに多くの遭難や滑落といった重大事故が発生しており、その険しい山容と難易度の高さから、別名「奥秩父のジャンダルム」「クレイジーマウンテン」とも呼ばれています。
東岳と西岳の登山道となっている稜線は、両端が切れ落ちた岩稜が長く続き、フェイス、リッジ、チムニー、ルンゼといった多彩な岩場を越えていく技術と緊張感の持続が求められます。
「秩父のジャンダルム」、「奥武蔵のジャンダルム」と呼ぶ登山者もいますが、秩父市ではなく小鹿野町にある山で、山域は奥秩父山域であること、また「奥武蔵」は飯能市から秩父市入口までの奥武蔵山域を差すことから、「奥秩父のジャンダルム」の呼称が一番しっくりくると思います。
西岳稜線からの大展望
山頂を含めた西岳の稜線からの展望は抜群で、南側の目の前には日本百名山の両神山が大手を広げ、更には飛竜山、雲取山、鷹巣山へと続く奥多摩、奥武蔵の山並みや武甲山を始めとする秩父方面の山々など、360度の大展望で楽しむことができます。
名山選定
関東百名山に選定されています。
二子山の登山コース
二子山登山口駐車場(バスの場合は坂本バス停)から東岳と西岳の分岐地点となる股峠を経由して東岳へ向かいます。
東岳は滑落一発アウトの危険な鎖場や足場の不安定な岩場を進みますので、三点支持で十分に注意して登ります。
東岳からは、正に天空を突き刺すような大迫力の西岳を見ることができます。
東岳山頂からの眺望を楽しんだ後は股峠に戻り、最高地点の西岳を目指します。
西岳へのルートは上級者コースと一般コースがあり、どちらか選択して進みますが、一般コースでも鎖場や急峻な岩場を越えての登攀となり、登り応え十分です。
西岳山頂からも東岳同様、素晴らしい大展望を楽しめます。
西岳を通過した後は、高度感のある切り立った岩場の稜線を進みます。下山ルートへ入っても鎖場があるので注意して降りれば、岩根沿いの登山道を歩いて股峠まで周回し、駐車場へ戻ります。
バスの場合は国道299号線へ出て坂本のバス停に戻ります。
二子山に登る前の心構え
二子山は過去に滑落や遭難による重大事故が発生している県内屈指の難コースです。単独登山を避けて、複数での登山を計画しましょう。
また、山頂がある西岳は上級者コースと一般コースが選べますが、自身の登山レベルに見合ったコース選択をしていただき、無謀なチャレンジは絶対にしないようお願いします。
登山での最優先事項は山頂に立つことではなく、「無事に下山すること」であることを肝に銘じて入山してください。
また埼玉県は滑落や遭難で防災ヘリコプターによる救助を受けた場合、原則として手数料を支払う必要があります。(※手数料額は防災ヘリコプターの出動5分毎に8,000円)
登山の前に山岳保険に加入することをお勧めします。
埼玉県山岳救助の詳細はこちら👉埼玉県は防災ヘリコプターの救助活動に手数料がかかります
コースチェック
- 登山コースは岩場と鎖場の連続で、三点支持での登攀が続きます。足腰だけでなく、腕の疲労も重なりますので、日々のトレーニングでしっかりと体力を維持して入山しましょう。
- 雨の日や雨の日の次の日などは岩場が滑りやすくなり危険度が増しますので、天候や足場のコンディションには十分注意しましょう。
- 西岳の稜線は一見険しいですが、一人分の踏み場はありますので、足場を確保して進みましょう。
二子山登山口の駐車場情報
【二子山登山口駐車場】
駐車可能台数:約7台/無料(路肩も使えます)
トイレ:簡易トイレあり(管理されており、意外と綺麗)
二子山登山口駐車場の地図はこちら👇
電車・バスでのアクセス
【坂本バス停までのアクセス】
西武秩父線西武秩父駅~西部観光バス「志賀坂線」乗車~坂本バス停にて下車(西武秩父駅より約35分)
標準コースタイムと難易度
※バスの場合は各コース+2時間20分のコースタイムになります
二子山の登山記事はこちらです👇
埼玉県のおすすめの山々を紹介しています👇