2022年の第35回大会に参加し無事42kmを完歩できた経験から、本大会の攻略のポイントについてまとめました。
特に大会名物であるコース渋滞の回避方法やトイレポイント、持ち物、靴の選び方について記載しています。
次の大会に始めて参加される方は、是非参考にしていただければと思います。
・大会概要
昭和61年に神戸六甲山縦走ハイキング大会の関東版として始まったハイキング大会です。
小川町役場前駐車場をスタート地点として、小川町~東秩父山域の七峰を越えて寄居駅前までの42km(Bコースは39km)を制限時間12時間以内で完歩する全国屈指のハイキング大会。毎年4月に行われ、県内外から大勢の登山愛好家が腕試しならぬ足試しに集結。「楽しく歩いて、自分の脚力を自分で判断する大会」という名目が掲げられ、走ること及びトレッキングポールの使用は禁止となっています。
参加は大会公式サイトから申し込みます。
・コース
Aコース42km:小川町役場前~官ノ倉山~笠山~堂平山~剣ヶ峰~大霧山~皇鈴山~登谷山~寄居駅南口前
Bコース39km:小川町役場前~(電車で移動)~東武竹沢駅~官ノ倉山~笠山~堂平山~剣ヶ峰~大霧山~皇鈴山~登谷山~寄居駅南口前
・参加者情報(2022年)
参加人数:約2500人(定員3000人)
完歩者数:約1400人
完歩率:56%
累計標高差:3030m(自身のYAMAP記録より)
参加費:2000円
・スタート時間(受付開始時間)
6:05頃に受付が開始され、順次スタートとなりました。
受付は非常にスムーズに行われますので、直ぐに自分の番が来ます。慌てず焦らず待ちましょう!
・食べ物
食べ物は途中の売店で買えますので、大量に持っていく必要はありません。
※スタート前に朝食を食べてます
おにぎり3個
魚肉ソーセージ(ちょっと大きめのやつ)1本
グミ
チョコレート 1箱(120g 26枚入)
ゼリー飲料 180kcal×2個
アミノバイタル(最初の方で補給)
途中の売店での追加購入品
→おにぎり×2個(結局1個余る)
→ソフトクリーム(秩父高原牧場にて)
私の経験では塩分チャージなど持っていけばよかったと思いました。山自体は低山とはいえ歩く距離は長いため、結構汗をかきます。実際に途中で足を攣りそうな違和感があり、スポーツ飲料などでなんとかしのいだ印象です。普段の山行同様、塩分補給も大切と感じました。
・飲み物
飲み物も途中でいくらでも買えますので、大量に持っていく必要はありません。
スポーツ飲料500mL×1本
水500mL×1本
途中でスポーツ飲料500mL1本を追加購入
・靴
靴は悩んでらっしゃる方も多いと思います。登山靴がいいのか、トレランシューズがいいのか、ジョギングシューズでいいのか、私自身も最後まで悩みましたが、結局はいつも履いている登山靴(トレッキングシューズ)で参加しました。やはり自分が一番信頼している靴で挑むのが一番良いと思います。ただ、完歩したとはいえ、全行程のうち約半分はアスファルトですので、その硬さにやられて残り10kmは両足が痛くなり、ゴール前ではかなり苦痛でした。
完歩した経験から言わせていただきますと、トレランシューズが一番向いているのではないかと思います。
他の参加者で早いペースの人達もトレランシューズを履いている人が多かったような気がします。
ただ、人それぞれ好みや痛みに対する耐性、向き不向きがありますので、靴選びについては、先述したようにみなさんが履き慣れていて最も信頼度が高い靴で参加されるのがよいと思います。
そしてもう一つ靴選びで最も大切なのは、当日の天気予報と前日の天気を考慮して決めるべきだと思います。特に当日が雨の場合、濡れた靴で42Kmもの距離を歩くのはかなり不快ではないでしょうか。また、当日は晴れでも前日が雨だった場合、山道も相当ぬかるんで歩きにくいはずです。そういった当日のコースコンディションをイメージして、選択することが靴選びとして重要になります。
・防寒着
春も中頃まできた4月の中旬とはいえ、場所は秩父の山域です。早朝の受付待ち、山頂での休憩時、夕方のゴール後~帰宅時はまだまだ寒いです。体温を下げないために防寒着は必要です。私は中厚手の上着1枚とレインウェアを持参しどちらも使用しました。ハイキング中の体温調整はコース制覇の重要な要素でもありますので、防寒着を上手に使いましょう。
・渋滞対策
これはもう早くスタートの受付に並ぶことが最大の渋滞対策となります。よく知られる官ノ倉山の鎖場とその先のAコースとBコースとの合流地点は渋滞が発生しやすいポイントですが、早く並んで早くスタートして渋滞の影響を最小限に抑えることで、タイムロスを防げます。それでも近年は参加費制による参加者の減少、Bコース設立による参加者の分散で大規模な渋滞は発生しなくなったとのことです。官ノ倉山までは早め早めに進みましょう。
・トイレ
私の場合は和紙の里でスタート後1回目のトイレに入りましたが、ここのトイレは比較的広く混雑は解消されており、待ち時間はありませんでした。官ノ倉山登山口にあるトイレは結構並んでいるのを見ました。スタート地点の小川町役場のトイレは5:30までは比較的空いています。なるべく早く並んで、スタート前に用を済ませれば、官ノ倉山入口のトイレ待ちはスルーできますので、タイムロスは軽減できると思います。和紙の里以降は目立ったトイレ渋滞はないようでした。
・制限時間
コースタイムを分析しますと、25.4km地点にある大霧山CPを制限時間の15:00までに通過できるかが、制限時間内に完歩できるかどうかの大きなポイントだと思います。理由は大霧山の前後のチェックポイントの制限時間と比較すると、大霧山が1番厳しい時間設定になってることが分かります。
初めて参加される場合は、大霧山通過を目標として計画すると良いと思います。
<チェックポイントと制限時間>
堂平山 14:45(18.4km地点)
剣ヶ峰 15:00(19.3km地点)
○大霧山 15:00(25.4km地点)
皇鈴山 16:30(31.0km地点)
・その他ギア
私が持参した持ち物です。
絆創膏、着替え、ティッシュ、マスク(コロナ対策)、ゴミ袋、目薬(花粉症対策)、タオル、ボールペン、デジカメ、帽子、サングラス、手袋、時計、レインウェア、スマホ
ボールペンを持っていくと便利です。各チェックポントでチェックシートに自分で時間を記入しますので、持参するとスムーズです。リュックの取り出し易いところに入れておきましょう。ボールペンがないとチェックポイントに着く度に借りることになるので、かなり煩わしいと思います。
・記念品
完歩すれば帽子と完歩証が貰えます。完歩証にはちゃんと自分のエントリーNo.と名前を記載してくれています。
参加賞も貰えます。TOBEのグッズでとても可愛らしいハンカチと和紙の里の栞です。
参加者が喜んでくれそうなものを用意してくれていて、主催者側の丁寧な心遣いを感じます。
・まとめ
全行程42kmと普段の登山ではほぼ歩くことがない未知の距離であることから、初めて参加される方は完歩できるか不安な方も多いと思います。しかし、本番に向けてしっかりと準備・対策をすれば完歩は決して難しいチャレンジではありません。本サイトを参考にしていただき、当日は体調を整えてご参加ください。『絶対に完歩する』という思いがあれば結果は付いてきます。辛くなったときは近くを歩いている人に話しかけましょう!同じく辛い思いをしていると思いますので、励まし合って元気を分け合いましょう。
また、ルールやマナーをしっかり守ることも忘れないでほしいです。走ったりトレッキングポールを使う人を何名か見かけました。道をなかなか譲らない人もいました。ルールやマナーを守ってゴールすることで、ゴール後の充実感に繋がり、より達成感を大きくしてくれますので、是非そこは守っていただきたいところです。
それでは、本サイトを参考にされた方々が無事に完歩できることを心より願っております。