奥武蔵ロングトレイルレース 35km コース紹介と完走記録

奥武蔵ロングトレイル
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奥武蔵ロングトレイルレース完走記録

2023年6月17日(土)に飯能市で行われたトレラン大会の「奥武蔵ロングトレイル35K」に参加してきました。
多峯主山とおのすやまや天覚山、大高山や顔振峠など、埼玉県内でも人気の山々が並ぶ奥武蔵エリアを走るロングトレイルレースです。

トレランの大会はこれまで参加したことはなかったのですが、今後埼玉の一大イベントとなりうる大会の第1回大会が開催されるということで、記念に参加してみました。

「とにかく普段歩いている山々を楽しく走る!」を目標に、楽しんで走った完走の記録を、コース紹介を兼ねてレポートにまとめましたので、次回開催の35kmコースに参加される方に参考にしていただければと思います。

コースの特徴やエイドメニュー、渋滞回避など完走の攻略ポイントをまとめた記事はこちら👇

埼玉県のおすすめの山々を紹介しています👇

奥武蔵ロングトレイル中央公園会場受付

7:30
スタート&ゴール会場の飯能市中央公園に入場しました。
ショートコースだけで1000人近いランナーが出場ということで、会場は朝からお祭りみたいな雰囲気です!トレランの祭典という感じで自然とテンション上がります!!

9:00スタートなので、さっそく受付をしてアップと諸々の準備しながらスタートを待ちます。
受付後の待ち時間は地に足付かずで何をしたらいいかわからず、ソワソワしたまま柔軟体操したり、レース前の最後のおにぎりを食べたり、要らない荷物は預けてトイレも済ませてと、バタバタしながらでしたが、とりあえず準備を完了させました!

初めてのトレイルレース参加ということもあって、食料足りるかな?とか熱中症にならないかな?とか、一昨日の雨でコースの山道がぐちゃぐちゃになっていないかな?といった不安ばかりが頭をよぎりましたが、ここまで来たら絶対に制限時間内(11時間)での完走を目指す!と気持ちを整えます。

8:10
梅雨本番の季節ですが、天気は美しい水色が広がる空が気持ちいい快晴です。
記念すべき第一回の開催ということで、神様がお祝いしてくれているようです。
雨よりは良いかなと思いますが、予想最高気温は32℃とやはり熱中症が心配です…

奥武蔵ロングトレイル会場トイレ

8:30
開会式や、招待選手の紹介、全体体操がありました。
周りにはゴリゴリの筋肉をしたマジな感じの人達がいっぱいアップをしていて圧倒されます…。

トイレは上の写真のように激混みでした。男性用は数が多いため比較的回転しますが、女性用は少ないので、なかなか大変そうでした。(出場者の割合で決められていると思います。)

奥武蔵ロングトレイルスタート

9:00
いよいよスタートです!

ウェーブスタートになっているため、フルマラソンの持ちタイム(自己申告制)順にABCの3グループに分かれてスタートです。

私はフルマラソン未経験なので、Cグループからスタート。
少し待たされましたが、9:20無事スタートしました。

奥武蔵ロングトレイルスタート直後

当日、急遽コース変更があったようで、天覧山を迂回して多峯主山に向かいます。

多峰主山

2km程で多峯主山を通過。
ここまでは余裕でした。
まず一つ登頂したということで、ちょっとした安堵感を感じます。

多峰主山山頂からの景色

快晴ということで多峯主山山頂からの景色が素晴らしく、めちゃくちゃ気持ちいいです!
東京都心も綺麗に見えました!

登山道渋滞

ところが多峯主山を少し下りた飯能アルプスの入口あたりから、狭い登山道がボトルネックとなって渋滞が発生。立ち止まって先が進むのを待ちます。

1km程しばらく進む➪止まる、進む➪止まるの繰り返しです。
進んでも道は狭いし、2日前の雨でぐちゃぐちゃで滑る所もあり、渋滞もあってで走れる所が限定されてます。

予定より時間がかかります。

急登

しばらくはこんな感じの行列です。
どうしても集団で進むことに囚われてしまうので、自分のペースで進めません。

東峠

しばらく走って歩いてで9km地点にある一つ目のウォーターエイドの東峠あずまとうげまで来ました。
ここで水分を補給して飯能アルプスの稜線に突入します。
次のチェックポイントはちょうど10km地点の天覚山です。

天覚山前の急登

通称「サメの歯」と称される飯能アルプスのアップダウンが続いて、どんどん体力を消耗していきます。

奥武蔵ロングトレイル天覚山

10km地点の天覚山(446m)に着きました。
東峠の直後にある登り口からの急登はキツかったですが、登り切った後は調子よく通過できました。
大高山に向かいます。

奥武蔵ロングトレイル大高山山頂

12km地点の大高山(493m)です。
慣れないペースと既に30℃という暑さも加わって、かなりの疲労を感じてきました。

繰り返しますが、暑い!真夏日の気温が身体に堪えます。
前坂分岐を経由して吾野駅へ向かいます。

第一エイド吾野駅

14km地点の吾野駅のエイドに到着です。
スタートからここまでで3時間半もかかりました。

第一エイドのおにぎり

予想より大幅に時間を要してエネルギーが切れ気味で、シャリバテ寸前のような状態だったので、補給食がありがたいです!
おにぎり、いなり寿司、バナナ、きゅうり、大福、カステラと色々置いてあります!!

早速バナナ2切れと、おにぎり小サイズ2個を胃に詰め込みます。おにぎりの中の梅干しは塩分と酸っぱさ加減が最高でした。
スタッフの方々もたくさん握ってラップで巻いて、きゅうりには爪楊枝刺して、準備も大変だったと思います。感謝していただきます。

第一エイドのきゅうり

とにかく暑いのできゅうりの漬物で塩分補給して、スポーツドリンクもガブ飲みします。

更におにぎり担当のおばちゃんが「足りなかったらどんどんリュックに入れて持ってって~」と声を掛けてくれたので、ストックOKだとわかり、おにぎりを2つザックに入れて、水分も予想以上に消費したので空になったペットボトルに水を補充しました。

これは本当にありがたかったです。後日談にはなりますが、ここでストック出来てなかったら、エネルギー切れで26km地点の長念寺エイドまでたどり着けなったと思います。

まだ14km地点ですが、暑さで思ってた以上に体力が消耗していて、頭がクラクラするし、指先はしびれてくるしで、残りが21kmもあることを考えると、早くもリタイアが頭をよぎりました。
私以外にもグロッキー状態の人が結構いました。

10分程日陰で休憩して、体調も少し落ち着いたので顔振峠に向かいます。

顔振峠までの登り坂

顔振峠の標高は約500m。一気に上がります。
この登り坂もオンロードで走り易いものの、勾配が急で殆ど走れませんでした…

平九郎茶屋

17km地点、コース中の最高標高地点(505m)顔振峠に到着。
スポーツドリンクが足りないので、平九郎茶屋の自販機で購入(200円)。
※大会ルール上、途中購入は認められています。

千円札で買ったらお釣りを取り忘れていて、そのまま先に進もうとしたら次の人が教えてくれました。
危うく富士山より高い1000円のスポーツドリンクになるところでした。やっぱり疲れがきてます。

顔振峠からの景色

それでも平九郎茶屋からの景色は素晴らしかったです。
さすが顔振峠の名前の由来となった、源義経がこの峠を越えて奥州に逃亡する際、顔を何度も振って眺めた景色と言われるだけのことはあります。

少し息を整えてから1km先にある二つ目のウォーターエイドの阿寺諏訪神社に向かいます。
先述の通り、顔振峠がコース上の最高標高地点のため、ここからは下りが続いていきます。

18km地点の阿寺諏訪神社で給水とトイレを済ませて次のメインピークのユガテに向かいます。
(すいません、阿寺諏訪神社は写真撮るの忘れました。)
ここで丁度35kmコースの半分です!

この辺りは緩やかな下りが続くため、走り易いコースが続きます。

ユガテ

23km地点のユガテ(290m)です。
このエリアは来たことがなかったので道の雰囲気がわかりませんでしたが、細目なアップダウンが続いていて、20kmを過ぎた辺りから精神的にも肉体的にもきつくなってきました。

木陰のベンチでご年配の夫婦がのんびりとお弁当を食べていて、「俺ものんびりしたい、早く帰りたい」とマイナス思考で頭がいっぱいになりました。

ユガテからの天覚山

次の目的地、長念寺の少し手前。
疲労困憊で歩いていると、目の前にはおそらく天覚山でしょうか。とても良い形です。
5時間前にはあそこを歩いていたけど、その時も既に疲れてたなと、感慨深いです。

長念寺

ようやく26km地点の長念寺に到着です。
諏訪神社からここまでもの凄く長く感じました。

私的にはこの長念寺の手前3km辺りが一番きつかったです。エネルギーもないし、行動食も残りわずかで、暑さで水分も底をつきかけていたので、不安と疲れが合わさり、尚かつGPSを見てても距離が中々減らないし、足も痛くなり始めてただひたすら歩を進める辛抱の時間でした。

長念寺に着いたときの喜びは、砂漠でオアシス状態でした。

第二エイド

最後のエイドですので、再度エネルギー補給します!

楽しめる元気は残ってませんでしたが、とにかくお腹に詰め込みます!
バナナ3切れとミニトマト。
このミニトマトがめちゃくちゃ美味しかったです!冷たくて甘くて最高でした!!
6個も食べちゃいました♪

コンソメスープ(写真左)も良かったです。塩分補給になるので、2杯もいただきました。
クリームパンもいただいて、結構お腹いっぱいに。

スポーツドリンクもガブガブ飲んで、更に給水所で水分を1L確保。
エネルギーも水分も補給できたので、10分程体操とマッサージで最後の8kmを歩く準備をします。

ここからラストスパートです。といっても言葉だけで、スパートするだけの気力も体力もないです。
ここまで来るとタイムなんてどうでもよくて、急ぐ気も前の人を抜こうとする気持ちも無くなってます。
とりあえず完走したい、それだけで前に進みます。

奥武蔵の森

最後の登り返しがキツイです。
でもとても綺麗な森です。
やっぱり奥武蔵の森は素晴らしいと思いました。

釜戸山

28km地点、ゴール前の最後の主要ピークになる釜戸山かまどやま(293m)です。
山名に因んで炭治郎が。「心を燃やせ」というエールと受け止めました。
あとはゴールの中央公園を目指します。

ゴール前オンロード

釜戸山からの4kmをただひたすら修行僧のように歩いて、オフロードは終わり。
最後は約3kmのオンロードをひたすら進みます。
ここから中央公園までは平坦な道が続きます。

ゴールまでもう少し!!

奥武蔵ロングトレイルゴール

そして…
中央公園まで戻ってきて無事ゴールしました!!
めちゃくちゃ嬉しいです。

終始アップダウンが続いて本当にきつかったので、達成感がハンパないです。
いや~もう疲れた。

タイムは8:42:34、順位は346位でした。
ちょっと遅かったけど、初めてのトレランで完走できたので満足です♪

完走の記念撮影でパチリ☆

帰宅後はビールで祝杯!疲労と達成感の中で飲んだプレミアムビールの味は最高でした!
私自身も好きな奥武蔵山域を楽しく走れて、一生忘れられない思い出になりました☆

まとめ

今年で第一回の開催ということで、記念に出場させてもらいました。
めちゃくちゃ辛かったですが、なんとか完走できて、達成感でいっぱいです。
記事の中でも道中は苦しい苦しいと書いてきましたが、終わり良ければ全て良しじゃないですが、完走できたので全て楽しい思い出になりました。

スタッフの皆さんからも「絶対に素晴らしい大会にする!」という意気込みが伝わってきて、走る側も勇気をもらいました。運営していただいた関係者の方々やボランティアの方々に感謝です。

大会自体は良い所もたくさんありましたが、ボトルネック箇所での渋滞で止まるなど、もうちょっと改善して欲しいところもありました。今後、運営者側で色々と検討されて、より素晴らしい大会になっていくのではないかと期待しています。

コースとしては相当厳しかった印象です。アップダウンがずっと続いて、普通の登山で歩くだけでも疲労度の高いコースではないかと思います。

この大会に参加するにあたり、完走を目指して対策を練ってきましたが、いざ本番となると暑さやコース難易度の高さなど、想定していた以上の難しさがありました。それでも困難を乗り越えて完走できたのは良い経験になったと思います。

特にエネルギーの摂り方が結果に直結するトレランを通じて、山行時の必要エネルギーの計算やエネルギーの補給のタイミング、効率の良い補給食の種類など、自分のパフォーマンスをより良く発揮するための行動食の考え方については非常に勉強になりました。

大会を通じて大きな達成感と登山スキルの向上に繋がり、結果がついてきたことから、チャレンジして良かったですし、思い出に残る充実した一日になりました。


コースの特徴やエイドメニュー、渋滞回避など完走の攻略ポイントをまとめた記事はこちら👇

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