般若山,釜ノ沢五峰 岩場のスリルと絶景の秩父紅葉登山

般若山
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登山活動記録

山行日2024月12月1日(日)
標高般若山478m 釜ノ沢五峰565m
登山コース法性寺~お船観音~大日如来像~般若山~釜ノ沢五峰~中ノ沢ノ頭~竜神山~兎岩~法性寺
標準コースタイム 4時間30分
コースタイム実績3時間50分
距離7.4km
上り/下り(累計)735m/735m
駐車場法性寺駐車場(無料/20台)

般若山の紹介記事はこちらです👇

釜ノ沢五峰の紹介記事はこちらです👇

山行記録

埼玉の紅葉登山の第三弾は、小鹿野町の般若山と釜ノ沢五峰に行ってきました!

般若山は秩父札所の古刹法性寺とスリル満点の岩場が人気、釜ノ沢五峰は四峰から五峰の紅葉がなかなかの見応えと評判です。

志賀坂諏訪山、ウノタワと続いた紅葉登山も今回が最後でしたが、天気にも恵まれて評判通りの素晴らしい紅葉を楽しむことができました!

それぞれの山の展望スポットから見える秩父の絶景も合わせて、見所満載の山行になりました!

法性寺~お船観音~般若山

法性寺駐車場

AM8:55
秩父札所三十二番般若山法性寺第二駐車場(無料/20台)からスタートします。

秩父札所は1番から34番まで続く巡礼道で、徒歩で回ればその道のりは約100kmにもなるそう。
元々はお遍路として心の救いを求めて巡礼する方が多かったものの、最近では健康や開運など様々な目的で楽しまれているようです。
34ヶ所を回れば満願と言い、御利益を得られるとのこと。

法性寺

駐車場から100mほど歩くと法性寺の入口となる仁王門に到着です。
この門の右手に綺麗に管理されたトイレもありました。

般若山はこの法性寺が登山口となっており、その裏山を登った先にある大日如来が祀られる奥ノ院、お船観音等の一帯の呼称です。

法性寺2階の般若

その地名の通り、仁王門の2階には迫力のある般若のお面が祀られていました。
結構大きいです。
この日は2階に上れず、隙間から撮影。

法性寺の石段

仁王門をくぐり、石段を登って本堂へと向かいます。

法性寺グッズショップ

札所グッズのショップがあり、可愛い商品が並んでましたが、今回は登山目的のためスルーさせていただきました。

ショップの向かい側に拝観料(環境整備費)300円を支払って本堂の敷地に入ります。

法性寺の般若

本堂にも般若のお面が祀られていて、こちらもビッグサイズ。

般若は勝手に男性の顔かと思っていましたが、実は女性の顔と知ってビックリ。
本当に迫力満点でしばしの時間、目を奪われました。

本堂を後にして奥の院を目指します。

法性寺境内の紅葉

境内に入ると、息を呑むほど綺麗な石畳と紅葉のコラボレーション。静かで凛とした素敵な場所です。

法性寺境内の楓

楓の色付きは燃えるような赤と言っても、落ち着いた焚き火のような赤でとても綺麗でした!

舞台造りの観音堂

少し進んだところにある舞台造りの観音堂。
中に入れますが、土足厳禁のため、登山靴を脱ぐのが面倒で、外観だけ楽しみました。

岩窟の子授け地蔵

観音堂の裏にある岩窟の子授け地蔵です。
ここの岩窟は、蜂の巣状の多数の風化穴があり、タフォニと呼ばれるようです。
岩の表面に染み出た塩分が結晶化して岩の表面を崩したものだそうです。勉強になりますね。

般若山岩のトンネル

奥の院には観音堂から少し降りた所にある岩のトンネルをくぐります。

般若山巡礼道

登山道は斜めに傾いているので、慎重に登ります。
それでも観光巡礼者向けによく整備されている方だと思います。

般若山龍虎岩の鎖場

龍虎岩の鎖場です。
このように自然の岩場の地形をそのまま使って仏像が鎮座されているため、お船観音に近づくにつれて、スリルのある鎖場や足場が増えてきました。

般若山龍虎岩のお宮

ここの岩窟も人間が掘ったりしたのではなく、自然にできた形状とのことです。

般若山月光坂

月光坂は少し細い道の急登です。
修験者達は月明りを頼りに奥の院まで登っていたのでしょうか。

十三仏の岩窟

曹洞宗の修験の場として山道には幾つもの仏像が鎮座しています。

般若山お船岩分岐

AM9:25
お船観音と大日如来の分岐点です。

この先は、お船岩と呼ばれる幅200mにもなる巨岩の先端と末端にお船観音と大日如来像が鎮座されてます。

お船岩からの眺め

分岐からお船観音方向へ進むと、一気に開けたスリル満点の岩場に出ます!
写真の岩場の左側は断崖絶壁で滑落一発アウトなので、慎重に進みます。

奥の院 お船観音

お船観音は穏やかで優しい表情。

般若山

このお船観音が秩父の名峰武甲山を見つめている構図が凄く好きです。

お船岩の岩峰

岩場はこんな感じです。
高度感があり、高い所が苦手な私には鳥肌ものでした。

引き返して般若山最後の人気スポット、大日如来像に向かいます。

大日如来像の鎖場

大日如来像の鎖場はイージーでしたが、登ってからが怖かったです。

この岩の裏側も絶壁になっていて、上部に設けられた手摺は細くて少し動くので全く信頼できず、両手両足を使って安全確保で確実に登りました。下りもまた然り。

奥の院 大日如来像

岩峰の上の大日如来像は、とても聡明なお顔。
本当によくこんな所に作ったなと思うような場所に鎮座しています。(怖い&狭いで写真撮れず)

大日如来像からの眺め

大日如来様が見ている景色も絶景でした!

一般的な登山においては、般若山の最高地点はお船観音と大日如来像辺りをもってピークとされてますが、実際のピークはこの先にあるので、釜ノ沢五峰へ向かう前にそちらの頂を踏みに行きます。

釜ノ沢分岐

登山道に沿って釜ノ沢への分岐に到着しましたが、このまま鉄塔方面に直進します。
この先はバリエーションルート。

道はガレ場とザレ場が続く悪路で、草木も生い茂り、分かり難い道が続きました。

般若山山頂

AM10:00
分岐から約10分、歩き辛い道を苦労して進んで、ようやく最高峰478mに登頂です!
山頂標識はベニヤ板で、文字も手書き…しかも消えかけていました。

般若山山頂標識

ズームすると、うっすらと標高を示す「478m」の文字が見えます。
般若山の標高は諸説ありますが、この標識から478mが正として良いのではないでしょうか。

般若山山頂からの眺め

山頂からの景色はまあまあでしたが、道悪を苦労して登って到達したわりには少し寂しい山頂でした。

そのまま稜線に沿って釜ノ沢五峰に向かいます。

般若山の悪路

とにかく木の枝や草の棘が邪魔で、くっつき虫も多く、足場はずっと歩き辛く、もの凄くストレスがたまる道でした。

般若山鉄塔

AM10:10
精神的苦痛を感じながら歩き続けて鉄塔(先程の鉄塔とは別)にようやく辿り着いて、一般ルートに復帰しました。

般若山展望所からの武甲山

鉄塔から10分程で武甲山が綺麗に見える展望スポットに到着!
バリルートのお陰で少々グッタリ気味でしたが、景色を楽しみながら休憩してリフレッシュしました!

亀ヶ岳

好展望所から少し下りると、谷の向こう側に亀ヶ岳が現れました。
確かに亀に見えて面白い。
亀ヶ岳は登山道はなく、登れないようです。

般若山鎖場からの武甲山

またまた武甲山が綺麗に見える好展望スポット。
鎖場を降りれば、般若山から釜ノ沢へと続きます。

釜ノ沢五峰~中ノ沢ノ頭~兎岩

釜ノ沢五峰山荘裏登山口

AM10:20
般若山から下山してくると、長若山荘の裏手に出ました。
こちらのオーナーの柴崎さんが、釜ノ沢五峰を開拓し、登山道の整備をされています。

感謝の気持ちを持って、釜ノ沢五峰へ!

釜ノ沢五峰登山道

こういった整備のお陰で、登山を楽しむことができるということを実感します。

釜ノ沢五峰登山急登

釜ノ沢の登りが始まります。

般若山とはコースとしては繋がっていますが、地形上では一旦下山してから違う山に登り直すイメージになります。

釜ノ沢一ノ峰

AM10:50
釜ノ沢登山開始から約10分で一ノ峰に到着しました。

一ノ峰からの景色

山の色付きも見れて、そこそこ眺望も良かったです。
二ノ峰に進みます。

釜ノ沢五峰ニノ峰

AM10:54
どう見ても三ノ峰と書いてあるニノ峰に到着。
ここで待ちに待った紅葉のお出迎え。
背後の紅葉が鮮やかな黄色でめちゃくちゃ綺麗でした!

二ノ峰からの景色

標識の左手は絶景ポイント。
秋満載って感じの景色を楽しめました!
奥の山並みは熊倉山とかの方面だと思います。

釜ノ沢ニノ峰鎖場

鎖場を降りて三ノ峰へ向かいます。
この山はこんな感じのアップダウンが続きます。

釜ノ沢三ノ峰

AM11:03
三ノ峰に到着。
こちらはちゃんと「三ノ峰」になっていました。

景色はニノ峰とあまり変わらず。

釜ノ沢四ノ峰

AM11:08
そして四ノ峰に到着すると、目指していた紅葉が目の前に!

ここが噂の釜ノ峰紅葉スポット!
五ノ峰まで続くとのことですので、楽しんで歩きます🍁

釜ノ沢四ノ峰紅葉

紅葉全開!!

釜ノ沢四~五峰紅葉

美しい錦繍のカーテン!最高です!!

釜ノ沢四ノ峰近くの紅葉

近年は気候の変動もあって、紅葉も見頃のタイミングが読みづらいですが、今日はバッチリでした!

釜ノ沢五峰紅葉の色づき

紅の色付きもヨシ!
紅葉あるあるで、自然と上ばかり見て歩いてしまって、何回か躓きます。

釜ノ沢五ノ峰手前の紅葉

期待通りの紅葉で、素晴らしかったです!

釜ノ沢五峰

AM11:24
そして五ノ峰に到着です。
五ノ峰を過ぎてもしばらくは紅葉を楽しめました。
埼玉の山の紅葉ランキングがあれば、結構上位に入ってくるのではと思います!

埼玉県の紅葉が綺麗なおすすめの山はこちら👇

釜ノ沢からの両神山と二子山

AM11:28
紅葉を楽しんだ後は、五ノ峰の少し先にある展望スポットから両神山二子山の絶景を堪能!
手前の木が落葉してくれたお陰で絶景ゲットです!

釜ノ沢からの武甲山と大持山

AM11:35
しばらく歩いた先にある再びの絶景スポットでは、武甲山大持山がカッコ良く見えました!

モミの木の巨木

AM11:42
登山道が樹林に入ると、一本の巨大なモミの木もありました。
写真が縦じゃないので、分かり難いかもですが、とても大きくて迫力がありました!

中ノ沢ノ頭

AM11:45
中ノ沢の頭を少し過ぎた所にもんじゅ峠と竜神山方面との分岐に差し掛かります。

実は般若山に登る前の早朝にもんじゅ峠から品刕に登ってきたので、ここは竜神山方面に進みます。
もんじゅ峠からの景色は秩父でもトップクラスのめちゃくちゃ素晴らしい絶景を楽しめるので、是非一度足を運んでもらいたいです!

品刕ともんじゅ峠の記事はこちら👇

竜神山

AM11:55
竜神山に到着です。
山頂標識はカッコ良いですが、展望はなく、地味な山頂でした。

竜神山の紅葉

それでも一本の楓の紅葉が素晴らしいと言えるほど綺麗で、疲労を癒してくれました。

竜神山の楓

四ノ峰~五ノ峰の紅葉だけでなく、コース上の所々で紅葉を楽しめるのがこの山の素敵なところです。

釜ノ沢の人気スポット、兎岩に向かいます。

賽ノ洞窟

賽の洞窟。
「賽」とは神佛にお礼参りするとの意味だそうです。
とりあえず「ありがとうございます」とつぶやきながら進みました。

兎岩からの展望

AM12:15
そして最後の名所となる兎岩に到着!

岩場からの絶景はインスタなどのSNSでも紹介されているスポットです!
兎岩の上からの眺めも、このように開放感バツグンで最高でした!

兎岩

少し下りてから、振り返って一枚。
踏み外して転がっていかないように注意が必要です。

釜ノ沢五峰下山口

AM12:30
兎岩を過ぎればすぐに登山口に出て下山となります。
YAMAPでは、この近くに駐車場があるはずですが、見つからず。

法性寺駐車場へ戻ります。

釜ノ沢五峰登山口近くの駐車場

と、先程の登山口から歩くこと3分。
おそらくYAMAPで案内されているであろう駐車場がありました。
無料で5台程停められて、兎岩にはアクセスが良さそうです。

釜ノ沢五峰登山口

AM11:38
釜ノ沢五峰登山口です。
先程の長若山荘の裏手に繋がっています。

ここから入山して釜ノ沢五峰だけ楽しむのも良しですね。

長若山荘

登山口の隣には、釜ノ沢五峰を切り拓いた柴崎さんが経営する民宿長若山荘です。
ネットでの評判も良いので、釜ノ沢登山や秩父旅行にいかがでしょうか。
(感謝の意を込めて少し宣伝ですw)

このまま一般道で法性寺駐車場に戻り、無事の下山となりました。

まとめ

今年最後の埼玉紅葉登山は、法性寺の境内や釜ノ沢四峰~五峰の彩が素晴らしく、大満足の登山になりました。
岩場のスリルと点在する展望スポットからの絶景も素晴らしかったので、またお気に入りの山が見つかったなって感じです。

ただ、登山道はアップダウンが繰り返されますし、道案内が分かり難い所、般若山ピーク付近の悪路を始め、歩き難くてストレスを感じるエリアも幾つかあって、標準コースタイムに対してペースは上がらず、歩いた時間の割には想像以上に疲れました。
2座一度にではなく、1座ずつゆっくり登るのも良いかもしれません。

登山道を整備、管理して下さっている、法性寺関係者の皆様と長若山荘の柴崎さんには大感謝の登山でした。

般若山の紹介記事はこちらです👇

釜ノ沢五峰の紹介記事はこちらです👇